最近専門店ではなく、スーパーでも調味料コーナーにはたくさんのスパイスが並んでいますね。
名前を見ただけでは違いがわからず、どんな味なのか、どんな料理に合うのかわからないものです。
そのなかに「花椒」と「山椒」と名前の似ているスパイスがあります。
名前が似ていると、何となく同じようなスパイスなのかなと想像してしまうものです。
「花椒」とはどのようなスパイスなのか、その効能をご紹介していきます。
また、「花椒」と「山椒」の違いは何なのか、読み方から使い方までご紹介していきます。
花椒ってなに?
「花椒」とは中国語読みで「ホアジャオ」、日本語読みでは「かしょう」もしくは「はなしょう」と呼ばれています。
日本の山椒と区別するために、四川赤山椒、四川山椒、中国山椒、中華山椒とも呼ばれています。
東アジア原産で、四川省・河北省・陝西省・甘粛省・河南省などが主産地です。
味は、痺れるような辛味があり、麻婆豆腐などの「麻(マー)」は花椒の辛味のことを指します。
乾燥粉末を料理の仕上げに使うことが多いのですが、花椒のホールを植物油に漬けて花椒油(ホアジャオオイル)としても使われます。
四川料理を代表に、貴州料理、雲南料理、西北料理などでよく使われ、煮込み料理から炒め料理、蒸し料理など多用されています。
花椒の効能は?
花椒は、「蜀椒(しょくしょう)」や「椒紅(しょうこう)」とも呼ばれ、漢方にも使われています。
漢方のなかでも、大建中湯(だいけんちゅうとう)や烏梅丸(うばいがん)などにつかわれています。
健胃作用、鎮痛作用、駆虫作用、利尿作用、局所麻痺作用やホルモンへの影響などがあるとされており、消化不良や、胃腸の調子を整える、むくみなどに効くとされています。
歯痛の時に、花椒を1粒痛む歯にのせて噛むと痛みが和らぐとも言われています。
花椒と山椒の違いは?
花椒の説明をしていきましたが、山椒と似ているのでしょうか?
辛味という分類では同じですが、辛さの種類や程度が違うため別物と考えたほうが良いでしょう。
花 椒 | 山 椒 | |
種類 | カホクザンショウの実 | サンショウの実 |
原産地 | 日本 | 中国 |
辛味の程度 | 痺れるような強い辛味 | ピリリとした辛味 |
用途 | 麻婆豆腐など | うなぎの蒲焼きなど |
花椒も、山椒も同じミカン科サンショウ属の植物の実であり、風味は似ています。
山椒は「サンショウ」という落葉低木の実の皮を乾燥させスパイスとしています。
花椒は「カホクザンショウ」という落葉低木の実の皮を乾燥させスパイスとしています。
山椒は、日本が原産で北海道から屋久島まで分布しています。
花椒は独特の香りがあり、痺れるような辛さがガンっときます。
対して、山椒はさわやかな風味で、ピリリとした辛味があります。
花椒の辛味が好きな人には山椒の辛味では、辛さが物足りないでしょう。
山椒はうなぎの蒲焼きにかけたり、佃煮や炒め料理にしたり様々な料理にアクセントとして使われています。
花椒の使い方を紹介!
花椒にはホールの状態で売られているものと、パウダーの状態にして売られているものがあります。
ホール
花椒のホールは乾燥させた実のままの状態です。
ホールの花椒はミルで挽いて使うことが多く、挽きたての花椒の香りと辛味は抜群です。
挽いて時間がたってしまうと風味が飛んでしまうため、ミル付きの花椒がお勧めです。
パウダー
すでに花椒がパウダー状になっているため、麻婆豆腐などの最後に振りかけるだけで辛味が特有の四川麻婆豆腐になります。
ミルで挽く手間がないので手軽に使うことができます。
ミルで挽くよりも香りや辛味は若干落ちますが、充分辛味を感じることができます。
花椒はスーパーで売ってる?
意外とスーパーでも売っているのです。
花椒はだいたい、スパイスコーナーに置いてあります。
しかし住んでいる地域や、店舗の大きさによって品揃えはまちまちですよね。
「私の行くスーパーには売ってない!」
という方は通販をおすすめします。
通販では種類も多数あるので、好みの花椒を購入することができます。
花椒と山椒の違いをご紹介していきましたが、いかがでしたか?
花椒は「パンチのあり、痺れるような辛さ」の中国原産のスパイスです。
読み方は「ホアジャオ」「かしょう」「はなしょう」と呼ばれ、四川料理によく使われます。
中でも代表的なのは四川麻婆豆腐で、花椒の粉末をかけて完成です。
山椒は「さわやかな香りのするピリリとした辛さ」の日本原産のスパイスです。
読み方は「さんしょう」と呼ばれ、うなぎの蒲焼きや佃煮など多様な料理に使われます。
花椒は健胃作用や鎮痛作用もあるため、漢方にも使われているほどです。
花椒は辛い物が好きな方にはぜひおすすめしたいスパイスです。
最近はスーパーでも購入できるので気軽に試してみてくださいね。
これは辛い物好きとしては食べなくては!