醤油は、家庭料理に欠かせない調味料です。
同じ醤油でも、濃口醤油だけでなく、薄口醤油やたまり醤油も、家庭料理で使うことができるんです。
それぞれどんな違いがあるんでしょうか?
特徴や製造方法の違いを知ってから、お料理に使ってみたいですね♪
さっそく、濃口醤油、薄口醤油、たまり醤油の特徴と製造方法をご紹介します!
[say img=”https://min-to.net/wp-content/uploads/2018/09/20180906-124011.png”]醤油にはいくつか種類があるのよね。でもいつも濃口醤油を使っているだけ…。違う醤油にも挑戦したいな![/ふきだし]
[say img=”https://min-to.net/wp-content/uploads/2018/09/20180908-111334.png” from=”right”]薄口醤油やたまり醤油も使うと、料理の幅が広がるわよ!お料理に合わせて使いわけができるように、それぞれの特徴や製造方法を把握しておきましょう。[/ふきだし]
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醤油はどのように種類分けされているの?
日本農林規格(JAS)により、醤油を分類するときには、以下の3つの方法があります。
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- 種類による分類
- 製法による分類
- 等級による分類
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醤油というと、濃口醤油しか思い浮かばない人もいると思いますが、一つずつ見ていきましょう!
種類による分類
醤油を種類によって分類していくと、「濃口」「薄口(淡口)」「たまり」「さいしこみ」「白」に分かれます。
- 濃口醤油 全国消費量の8割を占めるスタンダードな醤油。
- 薄口醤油 関西地方を中心に、素材の味を生かす時に使われる醤油。
- たまり醤油 東海地方で造られてきた醤油で、照り焼きや煮物、佃煮などに合う醤油。
- さいしこみ醤油 国内全出荷数のうち1%の醤油で、卓上でのつけ・かけ用に使われる醤油。
- 白醤油 淡いこはく色の醤油で、卵焼きや茶碗蒸し、吸い物に適した醤油。
地方に行くと、料理の味の違いに驚かされることがありますが、味つけに使われる醤油の違いは、大いに影響していそうですよね。
製法による分類
醤油は、その製法によって「本醸造」「混合醸造」「混合」の3つに分類されます。
- 本醸造 原料の大豆と小麦を、麹菌や酵母などの微生物の力で、 長期発酵・熟成させたもの。
- 混合醸造 本醸造の「もろみ」に、アミノ酸液などを加え、短期間で熟成させたもの。
- 混合 本醸造方式でできた生揚げ醤油に、アミノ酸液などを直接(発酵・熟成はさせないで)混ぜ合わせたもの。
「本醸造」は醤油の伝統的な製法で、現在つくられている醤油の8割がこの製法です。
「混合醸造」や「混合」は、戦争中の食糧難がきっかけで生まれた製法です。
製法は、醤油の表示ラベルに記載があるので、見分けるのは簡単です。
等級による分類
醤油を等級によって分類すると、「特級」「上級」「標準」となります。
うま味の指標である「窒素分」 が含まれる量や、色の濃淡(色度)などで決まっています。
窒素分の量が多いほどうま味成分が多いと言え、「特級」の上には「特選」や「超特選」という表示もあります。
濃口醤油、淡口醤油、たまり醤油の違いは?特徴や製造方法など!
店頭であまり見かけない醤油でも、現在はネット通販ですぐに購入できますよね。
種類の違う醤油が食卓にあると、料理によって使い分けができて、味を楽しめそうです。
種類分けした5種類の醤油の中でも、家庭料理で使いやすい濃口醤油、薄口醤油、たまり醤油について、違いや特徴を見てみましょう。
原料の違い
濃口醤油と薄口醤油、たまり醤油の違いとして、まず言えるのが原料の違いです。
濃口醤油と薄口醤油は、原料が「大豆と小麦」ほぼ同量という点においては同じです。
薄口醤油は色を薄くしたり、味をまろやかにするために、穀類や小麦グルテンを加えることもあり、仕込んだあとに米や甘酒を加えることもあります。
これに対し、たまり醤油は原料がほぼ大豆で、大豆のたんぱく質をたっぷり含んでいます。
塩分濃度の違い
濃口醤油と薄口醤油、たまり醤油は、塩分濃度にも違いがあります。
たとえば薄口醤油は、色が薄くてもしっかり味がつくように、塩分濃度も濃くしてあるのです。
種類 | 塩分濃度 |
濃口醤油 | 約16% |
薄口醤油 | 約18~19% |
たまり醤油 | 約16% |
色が濃い=塩分濃度が濃いわけではないので、塩分を気にする人は注意したいところです。
製造方法の違い
濃口醤油は、前述した「本醸造」「混合醸造」「混合」の製法で、麹菌や酵母、乳酸菌などの働きによって分解・発酵を進ませて熟成させます。
薄口醤油は、醤油を茶褐色にする化学反応をおさえるために、熟成期間が短いです。
また、温度調節を徹底し酸素にふれさせないようにするので、機械に任せられない部分もあり、手間ひまがかかります。
たまり醤油は、たんぱく質が水に流れ出てしまわないように、大豆の浸漬時間と蒸し時間を短くしています。
もろみの中に竹篭を入れ、たまった液汁をくんではもろみにかける製法で、濃厚でとろりとしたコクのある醤油ができあがります。
使い方の違い
濃口醤油、薄口醤油、たまり醤油は特徴が異なる醤油なので、料理に合わせて使い分けられています。
濃口醤油は万能ですが、素材に茶褐色の色がつきますよね。
なので、色や香りを控えたいときは、薄口醤油を使いましょう!
たまり醤油は濃厚で甘いので、刺身につけたり、照り焼きに使うと良いですよ。
- 濃口醤油 だしやたれなど、何にでも合う。
- 薄口醤油 野菜の煮物など、素材の味を生かしたいものに合う。
- たまり醤油 せんべいにつけ焼きや照り焼きに合う。
まとめ
身近な調味料である醤油は、種類や製法など、それぞれ特徴があることがわかりました。
海外でも人気のある醤油なので、外国人に対して、醤油の簡単な説明ができると素敵ですよね。
濃口醤油だけでなく、いくつかの醤油を使いこなせば、料理の質も満足度もアップすること間違いなしです!
なじみのない醤油でも、チャレンジする価値はありますよ!
[say img=”https://min-to.net/wp-content/uploads/2018/09/20180906-124011.png”]使い慣れていない醤油を購入するときは、使いきれるように、小さめの容器のものを選ぶと良いですよ。[/ふきだし]
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