海外でも定番となりつつある、日本人に身近なわさび。
綺麗な川のそばに広がるわさび畑の写真はご覧になったことがあるでしょう。
わさびはこのような場所ではないと育たないというわけではありません。
土はもちろんどの家庭にもある水槽や水道水を使ってわさびが栽培可能です。
わさびについて
飛鳥時代から使われたといわれるわさび。
身近な存在のわさびですが、簡単にご説明します。
わさびとは
わさびは古来から日本に自生していた植物で、強い殺菌力があることでも知られています。
お刺身に添えられるのはぴりっとした辛さがアクセントになるだけでなく、そういった効果もあるからです。
すりおろして使うのは根茎部分ですが、もともと辛いわけではありません。
すりおろすことによってわさびの細胞組織が壊れ、辛み成分が現れるのです。
わさびの種類
わさびには大きく分けて2種類あります。
本わさび・・・日本古来から自生しているもの
西洋わさび・・・ヨーロッパ北部原産のもの。別名、ホースラディッシュ。
ホースラディッシュは肉料理の薬味に使われています。
ここでは本わさびについての栽培方法をみていきます。
本わさびの栽培について
本わさびの栽培方法には2種類あります。
ひとつずつご紹介しましょう。
水耕
沢(水)わさびと呼ばれている栽培方法です。
豊富な水と浸水性の良い土が必要なため、綺麗な水が流れる川の浅瀬で作られていることが多いです。
一般的にわさび畑と言われたらこちらの方をイメージするのではないでしょうか。
夏でも16度以下の温度を保つ必要があるので、涼しい場所であることが必須条件です。
詳しい栽培方法としては以下のようになります。
渓流式 | 自然の渓流を利用して砂を敷き、大きな石で苗を押さえる方法。 |
畳石式 | 傾斜地に棚田を作って栽培する方法。水の量が豊富に必要。 |
渓流式 | 渓流に棚田を作って栽培する方法。湧き水の量が少なくて済む。 |
平地式 | 1~2m掘り下げた平坦地に畝を作り栽培する方法。水は伏流水を利用。 |
土耕
畑(陸)わさびと呼ばれている栽培方法で、野菜作りのように畑で作ります。
水耕ほど水は使いませんが、やはり湿気が多く涼しい場所が適しています。
苗は水耕と同じですが、根茎部分が水耕ほど大きく育ちません。
よってわさび漬や粉わさびなど、加工用に使われることが多いです。
海外のわさび事情
日本発の香辛料として世界中に広まっているわさび。
ジャン・レノと広末涼子が出演した「wasabi」という映画もありました。
食
日本食ブームとともに海外でも多く使われるようになりました。
外国ドラマや映画の中でも「Sushi」はごく一般的な食事として、レストランやケータリングで登場しています。
日本料理店でお刺身やお寿司にわさびが使われる以外にも、最近では家庭料理のレシピにも登場するようになってきました。
アメリカのカリスマ主婦、マーサ・スチュワートも「wasabi」を使ったレシピを紹介しています。
[sanko href=”https://www.marthastewart.com/search/results?keys=wasabi%20″ title=”わさびレシピ検索” site=”Martha Stewart.com”]
栽培
わさびが国際化するにつれて、日本以外の国でもわさびが作られるようになりました。
現在ではタイ、中国、台湾、ベトナムなどアジア各国だけなく、アメリカやニュージーランド、イングランドでも栽培されています。
アジア各国では日本の企業が始めたケースもありますが、イングランドのThe Wasabi Companyのように通信販売も展開している独自開発の会社もあります。
わさびの需要が多くなっていくと今後も拡大し続けるでしょう。
家庭におけるわさび栽培
先に説明したようにわさびを作るには水温や気温などに気を使います。
それだと家庭で栽培するのには難しいのでは・・・?
でもとれたてわさびを楽しめたら良いですね。
ご家庭での栽培方法をご紹介します。
水耕の再現
沢わさびを家庭で栽培するには次のものが必要です。
水槽:ペットボトルでも代用可
土:出来れば川砂が良い
水道水:常に綺麗に保つ必要がある
苗:通信販売で購入可
手順は次の通りです。
- 水槽に土を敷く。
- 苗を植える
- その上から2センチほど水がたまるように水道水を入れる。
- 水をこまめに取り換える。
わさびに必要ななのは清涼な水と涼しい環境です。
この水を常に保たなくてはいけないので、家庭ではやや手間がかかります。
水槽は直射日光の当たらない場所に置きます。
土耕の再現
必要なものは以下の通りです。
畑:家の庭やプランターでも可
苗:水耕と同じもの
基本、普通の野菜と同じように育てられます。
水耕よりも手間はかかりません。
ただし、こちらの場合でも直射日光があたらず、水はけの良い場所を選んでください。
キットを活用するのも栽培を始める第1歩となります。
まとめ
日本古来の食材が今や世界中で愛されるようになりました。
それにともない、わさびは日本以外の国でも栽培されています。
お寿司やお刺身だけはなく、いろんな料理にわさびを使ってみるのも良いですね。
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