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ショートニングとマーガリンはどちらが危険?違いやトランス脂肪酸の危険性を調査!

トーストにバターの代わりに塗って使われることが多い「マーガリン」やスイーツなどによく使われている「ショートニング」。

含まれているトランス脂肪酸の影響で危険性が高い食品だと思われていますが、その情報はデマとも言われています。

「マーガリン・ショートニングが危険だというのはデマ」というのは、はたして本当?それとも嘘?どちらなのでしょう?

体に害があるといわれるトランス脂肪酸とマーガリン・ショートニングの危険性についても、本当か嘘か、まとめてみました!

[say img=”https://min-to.net/wp-content/uploads/2018/09/20180906-124011.png”]マーガリンは、バターよりも安くて使いやすいからついつい買ってしまうけど、体にはあまりよくないイメージはあるわよね。実際のところ、どうなのかしら?[/ふきだし]

[say img=”https://min-to.net/wp-content/uploads/2018/09/20180908-111334.png” from=”right”]トランス脂肪酸を摂ると、体にどんな影響があるのかしら?あと、トランス脂肪酸が含まれている他の食品についても知っておきたいわ。[/ふきだし]

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目次

マーガリンとショートニングについて詳しく知りたい!

「バターの代わりにマーガリンを使っている」という方は少なくないでしょうが、実際、マーガリンは高価なバターの代わりとして使うために作られた食品です。

POINT
バターとマーガリンの一番の違いは「主原料」で、バターが牛乳から作られるのに対し、マーガリンが植物性・動物性油脂から作られています。

また、ショートニングとは、植物油を主原料とした常温で半固形(クリーム)状の食用油脂のことになります。

POINT
マーガリンから水と添加物を取り除いてより純度の高い油脂にしたもの、といえるそうです。

バターはマーガリンと違い無味無臭で、焼くとサクッとした食感に仕上がることから、広くスイーツに使われています。

POINT
ショートニングはマーガリンをベースとして作られた食品ですので、マーガリン同様、危険と言われている「トランス脂肪酸」を含んだ食品でもあります。

ショートニングはマーガリンの仲間ともいえますね。

 

ここからは、そんなマーガリンについてお伝えしていきます。

マーガリンの種類の一つである「ファットスプレッド」、マーガリンがネット上でどうして「食べるプラスティック」と呼ばれているのか、その作り方からもご説明していきます!

 

マーガリン一種?ファットスプレッドとは?

マーガリンとファットスプレッドの違い、それは「油脂の含有量」です。

つまり油の成分の量の違いによって、分類されているというわけです。

 

JAS規格(日本農林規格)よって定められた2つの油脂含有率の違いを表にまとめてみました。

マーガリン 油脂含有率80%以上
ファットスプレッド 油脂含有率80%未満

上の表を見て分かるように、ファットスプレッドはマーガリンよりも油の成分量が少ないので、その分カロリーも少なくなり、現在販売されているマーガリン類の主流となっています。

また、ファットスプレッドには「風味原料」の追加が認められています。

「風味ファットスプレッド」などと表示さえしてあれば、果実やチョコレート味のファットスプレッドを販売してもいいということです。

さらに、ファットスプレッドには「油脂の含有率を%で表示しなければならない」という決まりもあります。

たとえ油の成分が少なくても、ファットスプレッドはマーガリンの一種ですので、含まれている他の成分に関しては同じと考えていいでしょう。

しかし、植物性・動物性油脂が使われているからといって、どうして危険な食品と言われているのでしょうか?

 

マーガリンはどうして「食べるプラスティック」と呼ばれているのか?

マーガリンについてインターネット上で検索してみると、「マーガリンは食べるプラスティック」と書かれている記事をいくつか見かけます。

これは、マーガリンを作るある工程を「plasticize(発音はプラスティサイズ)」と呼んでいたことが原因だと言われています。

注意

「plasticize」は成形的・可塑的にするという意味で、プラスティックとは全くの無関係です!

マーガリンが「食べるプラスティック」というのは間違いですので、気を付けてくださいね。

 

マーガリンが危険と言われるのは作り方にあった!?

マーガリンは動物性のものからも作られますが、主になたね油やコーン油などの植物性油脂から作られています。

植物性油脂を主原料とし、着色料や乳化剤、食塩や香料などを加えて乳化させることで作られるのですが、そのうち「水素添加」という工程を経ることで常温でも形が保たれるようになり、マーガリンは作られるのです

POINT
この「水素添加」という工程で、体に悪いと言われる「トランス脂肪酸」は作られてしまうのです!

しかし、もともと液体である油脂を固体にする、という必要不可欠なはたらきをしているため「水素添加」の工程を外すことはできなかったのです。

そんな中、最近では「部分水素添加油脂不使用」と言われる高品質なマーガリンの開発が進むなど、「トランス脂肪酸」をなくそうとメーカー側も対策を立てています。

だから将来的には、トランス脂肪酸が含まれているマーガリン自体がなくなるかもしれませんね。

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トランス脂肪酸って、本当に危険性が高いの?

マーガリンが作られる過程で「トランス脂肪酸」がどうしても含まれてしまうことが分かりました。

けれども、トランス脂肪酸は本当に危険なのでしょうか?

トランス脂肪酸が人の体に与える影響をまとめてみました。

悪玉コレステロールが増え動脈硬化の原因に!

トランス脂肪酸の悪影響として1番にあげられるのが「悪玉コレステロールの増加」です。

コレステロールとは、善玉コレステロールと悪玉コレステロールという役割の違う2つに分けられ、どちらも人の体にとって欠かせない脂質となっています。

善玉コレステロールは血管の壁に貼りついたコレステロールを剥がして肝臓に運ぶというはたらきをし、悪玉コレステロールは肝臓にたまったコレステロールを体中に運んでいくはたらきをしていきます。

しかし、トランス脂肪酸によって悪玉コレステロールが増えすぎると、血管の内側を傷つけながら血管の壁に侵入していき、どんどん体内にたまっていってしまいます。

たまった悪玉コレステロールが酸化してしまうと、プラークと呼ばれるコブができ、血管が詰まりやすくなってしまうため、動脈硬化の原因となってしまうのです。

さらに、善玉コレステロールを減らす、という悪影響も及ぼします。

善玉コレステロールが減ってしまうと、心疾患のリスクが高まるだけでなく、コレステロールバランスの乱れによってメタボリックシンドロームになりやすくなる、とも言われています。

 

アレルギー・アトピーの発症・悪化や認知症を引き起こすおそれも?

ヨーロッパで行われた研究によって、トランス脂肪酸の摂取量が多い国ほど、13~14歳の子どものアレルギー性鼻炎、喘息、アトピー性皮膚炎といったアレルギー疾患の発症率が高い、という結果が発表されました。

妊婦・産婦や胎児などに対しても健康への影響が考えられる、とも伝えています。

また、悪玉コレステロールの増加によって脳の動脈硬化が進むことにより、認知症を助長するのではないか、とも言われています。

しかしこれらは、トランス脂肪酸の摂取量が多い欧米各国での調査結果で、比較的摂取量が少ないとされている日本では、まだ、はっきりしたことは分かっていない、というのが現状です。

 

どうして日本では規制されていないの?

ここまで、マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸が、人の体に大きな悪影響を与えるものだとお伝えしてきました。

トランス脂肪酸の摂取量が多い欧米各国では、含有濃度の表示を義務づけたり、使用制限を課すなど具体的な規制が行われている国もあります。

しかし、日本では特にトランス脂肪酸に関する規制は行われてません。

けれど、どうしてそんな危険な物質なのに、日本では取り扱いが規制されていないのでしょうか?

POINT
それは「日本人のトランス脂肪酸の摂取量が少ないから」だそうです。

世界保健機関(WHO)の専門機関は、トランス脂肪酸の摂取量を「全エネルギーの1%以下」にするよう勧告しています。

これは日本人の一日あたりの総エネルギー量を1900キロカロリーとすると、その1%に当たるトランス脂肪酸の摂取量の上限はおよそ2グラムとなります。

マーガリン1箱に対し含まれるトランス脂肪酸の量はメーカーによって大きく異なりますが、約10年前の調査ではマーガリンに含まれる平均量は100グラムあたり3.13グラム、ファットスプレッドは2.01グラムショートニングは3.38グラムでした(どれも一般販売用)。

POINT
これは、ファットスプレッドで考えると、1箱200グラムとして一日半箱以上摂取しないと、基準量は超えない、ということです。

一日にそんなに食べる人はなかなかいませんよね?

さらに、2012年に発表された食品安全委員会の評価書によると、日本人のトランス脂肪酸の平均摂取量は、総エネルギー量に対し男性が0.3%、女性が0.33%と大分低い数字となりました。

これにより、規制をしなくても健康に対し大きな影響は出ない、と結論づけられています。

 

トランス脂肪酸が含まれている他の食品についても知りたい!

トランス脂肪酸は、マーガリンやショートニングに含まれているような人工的に付加されたものだけでなく、牛や羊に含まれる天然のものも存在します。

動物や植物から油を精製する際の工程でもトランス脂肪酸が発生するので、微量ながらサラダ油などにもふくまれています。

農林水産省によると、天然の食品に含まれるトランス脂肪酸と人工的に生まれたものとでは、健康や人の体に及ぼす影響にどのような違いがあるのかは、まだはっきりとした科学的証拠がないので分からないとしています。

「天然は安全!人口は危険!」と書かれているネット上の記事はたくさんありますが、まだはっきりした根拠がないため、そういった情報を鵜呑みにしないようにしましょう。

 

マーガリンやショートニングに含まれるトランス脂肪酸が危険というのは本当でしたが、ネット上には他にも多くの根拠のない情報や嘘も存在しています。

ごく一般的な食生活を送っている場合なら、トランス脂肪酸を基準値よりも多く摂取するということはほぼないと言っていいので、あまり気にせず、バランスのよい食事を心がけるのが一番だと思いますよ♪

[say img=”https://min-to.net/wp-content/uploads/2018/09/20180906-124011.png”]マーガリンやショートニングは実際に危険だけど、普通の食事を送る分なら健康への影響は少ないのね。[/ふきだし]

[say img=”https://min-to.net/wp-content/uploads/2018/09/20180908-111334.png” from=”right”]トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングみたいな人工的に作られた食品だけじゃなく、牛や羊に含まれる天然のものにも存在するのね。でも、どちらにしても微量らしいから、あまり神経質にならないことが、食事を楽しむ上でも大切かもしれないわね。[/ふきだし]

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