味噌は原料によって豆味噌、米味噌、麦味噌、数種類を調合した調合味噌に分けられます。
今回は豆味噌と米味噌の違いとそれぞれの特徴についてご紹介します。
原料が違うとどう変わるのか?熟成期間の違いで味は変わるのか?
これらの特徴を知ることで、その料理に合った味噌を使うことができますよ。
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豆味噌とは?
豆味噌は大豆と塩を原料とし、長期間熟成させるので水分が抜けたかための味噌になります。
発酵の際に大豆のアミノ酸が糖と反応して起こるメイラード反応(褐変反応)が活発になるので、色が茶褐色です。
甘味が少なく渋味があり味が濃厚なのでメイン料理として使うことができますよ。
愛知県名古屋など中京地方を中心に生産されており、八丁味噌や名古屋味噌、伊勢味噌などが代表的です。
愛知県には豆味噌を使った料理が多く、味噌カツなどご当地グルメとしても有名です。
豆味噌の特徴
一般的な味噌は煮立てると味が落ちるので、煮込み料理には不向きと言われています。
しかし、豆味噌は煮込んでも香りの変化がなく煮込めば煮込むほど美味しくなるうれしい特徴があるんですよ。
何よりも原料である大豆は「畑の肉」と言われるほど栄養が豊富です。
健康な身体をつくるたんぱく質やビタミン、ミネラル、健康効果があると言われている乳酸菌や酵素も含まれているのでとても素晴らしい食品なんですよ。
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ヘルシーな上、手軽に摂取できるのも嬉しいですよね!
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豆味噌を使った料理
渋味と濃厚なコクのある豆味噌は煮込み料理はもちろんですが、濃い味を生かしてソース代わりの味噌カツとしても相性抜群です。
- どて煮
- 味噌煮込みうどん
- 味噌カツ
- さばの味噌煮
- 味噌おでん
- 味噌汁 など
また、豆味噌のコクを生かして隠し味として使うこともできますよ。
- カレー
- 炒飯
- 煮物 など
米味噌とは?
米味噌とは米に麹菌を培養した米麹と大豆、塩を原料としています。
一般的な味噌は米味噌とされ、各地方によって熟成期間などの作り方、原料の配合割合や色、味に違いはありますが全国で生産されている味噌の80%を占めているので、米味噌が一番身近な味噌として知られています。
米味噌の特徴
米味噌と言っても色、味によって分類されます。
これらの違いは豆味噌と同じく熟成中に起こるメイラード反応の進行具合によって異なります。
《色による分類》
・熟成期間が短い → 白味噌(淡い色の味噌)
・熟成期間が通常(3ヶ月~6ヶ月) → 淡色系味噌(中間的な色の味噌)
・熟成期間が長い(12ヶ月) → 赤味噌(濃い色の味噌)
《味による分類》
・甘味噌 → 麹割合15歩~30歩、塩分6%
・甘口味噌 → 麹割合15歩~30歩、塩分12%
・辛口味噌 → 麹割合8歩~13歩、塩分12%
味によって分類されるのは、塩分量の違いと麹の割合の違いによって決まります。
塩分量が多ければ辛口に、麹の歩合が高いと甘口なります。
米味噌を使った料理
米味噌は一般的な味噌として使われているので、どんな料理にも活用できますよ。
味噌汁、漬物、味噌漬け、味噌炒め・・・etc
しかし、白味噌と赤味噌では熟成期間の違いによって味にも違いがあるため料理によって使い分けると更に美味しくなります。
例えば、味噌汁に入れる具材によって使い分けるのであれば、味が甘めな白味噌には、野菜や白身魚の味噌汁にすると優しいお米の甘さで、素材の甘さを引き立てます。
辛みが強い赤味噌には、豚汁や貝類の味噌汁にすると肉の脂っこさをカバーし、肉の旨味と貝類の出汁にも負けず良いバランスに仕上がります。
まとめ
豆味噌と米味噌の大きな違いは、原料にあります。
原料が違うと味はもちろん見た目や風味も違ってきますよね。
また熟成期間が短いか長いかでも様々な種類の味噌ができあがります。
料理によって使い分けると、料理の幅も広がるので作るのも楽しくなりますよね。
味噌って実は奥が深いということが分かって頂けたのではないでしょうか。
これを機に色々な産地の味噌を食べ比べたり、味噌料理を極めていくのも良いかもしれません。
お買い物に行った際には、どれが何味噌なのか見てみてくださいね。
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